スカッシュラケットの主なメンテナンスは、ストリングの張替えとグリップテープの交換ですが、もう一つ交換することがあるパーツがあります。それがバンパー(グロメット)です。今回はこのバンパー(グロメット)についてのお話です。
バンパー(グロメット)とは?
画像①
画像②
画像③
そもそもどのパーツの話かというと、画像①のこの部分がバンパーです。そしてこれはラケットから取り外せるのですが、取り外した状態が画像②になります。わかりづらいですがラケットフレームの横部分にも組み込まれているので、たいてい3つのパーツからなります。そしてグロメットと言われるのが拡大した画像③の短いチューブ状の部分になります。
バンパーとグロメットは一体になっていることがほとんどなので、このパーツ全体(おもに3つのパーツの中でラケットフレームの先端側につくもの)をバンパーと呼ぶことが多いです。もしくはグロメットと呼んでしまう事もあります。
バンパー、グロメットの役割
スカッシュはカベに囲まれて行うスポーツなので、ラケットの先端部分をカベにぶつけてしまう事が多いです。そこでバンパーがラケット本体の損傷をある程度防いでくれます。もちろん相当な力でぶつけてしまうとラケットを折ってしまいます。ちなみに少しでも本体にひびが入ってしまうと、ボールの飛びに影響が出てしまい、ヒビもどんどん拡大していきます。
画像④
そしてグロメットの役割ですが、画像④のようにラケット本体との接触によりストリングが切れてしまわない様に保護するためにあります。通常、ストリングはボールとの接触でだんだん摩耗していき、最終的には切れてしまいます。しかし何らかの理由でグロメットが外れてしまっている箇所があると、その部分でストリングとラケット本体の穴の淵部分がすれてしまい、普通の摩耗によるものより早い時期にそこからストリングが切れてしまいます。それを防ぐためにチューブ状のグロメットにガットを通しているのです。
画像⑤
またバンパーもラケットの形状によりますが、ストリングを保護しています。画像⑤で分かるように、ストリングよりもバンパー部分の方が出ていることによって、ストリングがカベなどにすれて切れてしまうのを防いでいます。バンパーの方が削れてきてストリングが飛び出した状態になると、この部分から早い段階でストリングが切れてしまう原因になります。
交換のタイミング
バンパー、グロメットは軽量化や加工のしやすさの点からプラスチックで作られています。そのためどうしても破損、劣化していきます。バンパー部分がカベなどにぶつけた際に大きく破損してしまったらもちろんですが、削れてなくなって来たら交換のタイミングです。
気を付けたいのが先ほど書いた、グロメットやバンパーが破損したことでストリングが切れてしまう事です。この状態でバンパー、グロメットを交換せずにストリングを張り代えても、また同じ個所ですぐに切れてしまいストリング、張り代が無駄になってしまいます。ですので自分のストリングが切れた時に普通の摩耗で切れたのか、バンパーやグロメットが原因で切れたのか見ておく必要があります。
買い貯めがオススメ
バンパー(グロメット)はスカッシュラケット販売店でお買い求めください。
スカッシュラケットはメーカーにもよりますが、新しいモデルが数年ごとに発売されていきます。バンパー(グロメット)は互換性があるものもありますが、ほとんどはそのラケットにしか合いません。ですのでお使いのラケットが型落ちしていくと、それに合うバンパーも在庫がなくなっていくことが多いです。 お気に入りラケットを長く使いたいと思ったら、そのバンパー(グロメット)を先にいくつか買い貯めしておくといいかもしれません。